野見神社(のみじんじゃ)は、愛知県一宮市今伊勢町にある神社である。式内社の尾張国中島郡「野見神社」に比定され、旧社格は村社。

祭神

  • 野見宿禰命
  • 天穂日命
  • 天照大御神

上記3柱を主祭神に、宇迦之御魂命と須佐之男命を合祀する。

神社名の「野見」から、土師氏の祖神である野見宿禰命、あるいは天穂日命と見るのが通説となっている。また、境内に今伊勢古墳群に含まれる野見神社古墳があり、勾玉や埴輪等が出土しているが、土師氏が土器の製造のみならず、古墳の築造にも深く関わっていたことも参考になる。

由緒

創建時期は不明であるが、土師氏がこの地域を開拓したさいに創祀したと推測され、『延喜式神名帳』では国幣小社に列し、『国内神名帳|尾張国神名帳』では「従三位 野見天神」と記載されている。また、応永6年(1399年)の「尾張国国衙正税未進注文」(『醍醐寺文書』)には「野見社」の名で見えているので、当時国衙領内に社領を有する神社であったろうとの指摘もある。なお、大字名の「宮後(みやうしろ)」は当神社の北方に位置する村落の意味であろうとの説がある(津田正生『尾張国地名考』)。

文化財

  • スダジイ - 目通り2.5m高20m、同種の中でも稀な大木でありながら樹勢は旺盛であり、一宮市の天然記念物に指定されている。
  • 野見神社古墳 - 長径約20m、墳高約1mの小規模な円墳で、古墳時代前Ⅲ期(5世紀前半)の築造と見られている。なお、当古墳が含まれる伊勢古墳群は市の史跡に指定されている。

交通

  • 名古屋鉄道名古屋本線今伊勢駅より徒歩15分

脚注

参考文献

  • 式内社研究會編『式内社調査報告 第8巻東海道3』、皇學館大學出版部、平成元年

関連項目

  • 野見神社

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