『海に眠るダイヤモンド』(うみにねむるダイヤモンド)は、2024年10月20日から12月22日までTBS系「日曜劇場」枠で放送されたテレビドラマ。主演は神木隆之介。
あらすじ
2018年、新宿・歌舞伎町で売れないホストとして先の見えない日々を過ごす青年・玲央は、謎の老婦人・いづみに突如プロポーズされ、そのまま長崎・端島へ向かう遊覧船へと連れていかれる。玲央が端島は今では廃墟となっているとこぼすといづみはそれを否定し、かつては多くの人々が住み、発展途上で活気づいていたころの端島について語り始める。
時を遡り、1955年。玲央と瓜二つの容貌をした青年・鉄平は「大好きな端島のために働きたい」という一心で島へ帰郷し、端島の炭鉱業を仕切る鷹羽鉱業の外勤職員として働き始める。同じ大学を卒業した同級生の賢将や百合子も鉄平と一緒に帰郷し、幼なじみで食堂の看板娘の朝子とも再会する。
このころ、職員クラブで女給として働くため端島にやってきた歌手のリナは、鷹羽鉱業の幹部で賢将の父でもある辰雄の接待する取引相手からのハラスメントに抗い、怒った取引相手から「たかが端島の女給風情」と侮辱される。
その光景を目撃した鉄平は、大学時代に本土の学生たちに出身が炭鉱の島であることを見下され、賢将や百合子たちと一緒に悔し泣きした記憶を蘇らせる。取引先を怒らせ解雇されたリナは島を去ろうとするが、鉄平はリナを呼び止め、取引相手の見送りに島民も踊り出す見事な「端島音頭」を披露させ、頭を下げて礼を言わせることで意趣返しする。
解雇が撤回され、引き続き端島に暮らすリナを交え、鉄平たちの間には複雑な恋愛関係がもつれ合う。幼いころから鉄平に思いを寄せる朝子、朝子に片思いする賢将、それを知りつつ彼と「フリーダム」な交際をする百合子の被爆者としての苦悩、かつて百合子に恋をしていた鉄平、鉄平からの思いをかわすうちに彼の兄・進平との距離を縮めるリナと、端島特有の厳しい生活事情や、炭鉱の発展による豊かさや社会的・経済的格差の中で彼らの恋と生活は続き、ある日鉄平は朝子の自分に対する思いに気づき、彼女に惹かれ始める。
このような中、鷹羽鉱業で働く鉄平と賢将は、炭鉱の環境改善に力を注いでいくが、1958年に起きたストライキで、炭鉱長となった辰雄の息子である賢将は、誤解から炭鉱員たちに反発される。孤立する賢将であったが、百合子や鉄平の父・一平から手を差し伸べられる。ストを受け組合投票に島中が沸く中、進平に過去を打ち明けたリナは炭鉱員にまぎれこみ福岡から追ってきたヤクザの男に襲撃されるが、進平はリナを守り、そのヤクザ者を殺害する。
1963年、進平の後妻となったリナは彼の息子・誠を出産、賢将と百合子が結婚し、周囲が幸福に包まれる中で、朝子は島の屋上庭園作成にのめり込み、鉄平の告白を受けてひそかな交際を始める。その翌年の1964年、端島炭鉱で坑内火災が発生し、職員と炭鉱夫らは対応に追われる。だが必死の消火活動も空しく、炭鉱長の辰雄は炭鉱の廃止につながる坑内の水没を決断する。このとき進平は坑内事故で帰らぬ人となり、その後一平も病死し、荒木家、とりわけ鉄平の母・ハルにとって誠の存在は唯一の希望となってゆく。
炭鉱では新たに石炭を掘り進め、端島は復活を遂げてゆくが、その中で誠が島外での治療が必要な病に罹患する。
一方2018年の東京では、いづみの自宅に招かれ、彼女が社長を務めるIKEGAYAで、次期社長候補として秘書を勤めることになった玲央が、いづみが思い続ける鉄平と端島の過去に興味を抱き、いづみの孫である星也や千景とともに端島の歴史や鉄平のことを調べ始める。同時にDNA鑑定から玲央といづみの間には血縁関係がないことと、いづみ(出水)は旧姓であり、彼女の本名が「朝子」であることが判明する。
キャスト
主要人物
端島の主要人物
- 鉄平(てっぺい)
- 演 - 神木隆之介(幼少期:川原瑛都、フィルム映像:百蔵充輝)
- 端島生まれ端島育ちの青年。
- 中学卒業後は長崎の高校、長崎大学へと進学し、卒業後に端島に戻り鷹羽鉱業の外勤職員となる。
- 想いを寄せる百合子が賢将と交際し、半ば諦めていたところにリナが現れ、彼女のことを気に掛ける。
- 進平(しんぺい)
- 演 - 斎藤工
- 鉄平の兄。炭鉱員。18歳で出征し、生きて終戦を迎える。
- 戦争で心を閉ざしていたが、のちに妻となる女性・栄子と出会い笑顔を取り戻す。しかし、栄子が1953年秋の台風で行方不明となり、それ以降も鉱員住宅の家族部屋に独りで住み続けている。
- 朝子(あさこ)
- 演 - 杉咲花(幼少期:小野井奈々)
- 鉄平の幼馴染み。銀座食堂の看板娘で、鉄平たちの2歳年下。
- 中学卒業後から家業を手伝い、生まれてから一度も端島を離れて生活をしたことがない。
- 幼いころから鉄平に想いを寄せるが、全く気付かれていない。
- リナ
- 演 - 池田エライザ
- 女性歌手。フランス映画から取られた偽名・草笛リナを名乗る。福岡出身。
- 進駐軍のクラブでジャズを歌っていた。入島当初は関西出身と偽り、「ヅカガール」と誤解される。
- 博多のヤクザから逃れて端島に渡り、職員クラブの女給の職を得るが、鷹羽の取引相手を怒らせたため解雇される。しかし鉄平から「人生変えたくないか?」と呼び止められ、取引相手の見送りに「端島音頭」を披露して礼を言わせ意趣返しを果たす。
- 賢将(けんしょう)
- 演 - 清水尋也(幼少期:藤原聖)
- 鉄平の同級生。父は鷹羽鉱業の幹部職員。東京生まれで、1943年に小学5年生で端島の小学校に転入して以来、鉄平の親友かつライバル。両親の離婚で、父と2人暮らし。
- 百合子と交際しながらも他の女性たちに節操なく話しかけるが、想いを寄せる朝子とは手も握れない。
- 百合子(ゆりこ)
- 演 - 土屋太鳳(幼少期:野田あかり)
- 鉄平の同級生。父は鷹羽鉱業の職員。長崎大学卒業後は鉄平たちと帰郷し、端島唯一の映画館「昭和館」で働く。
- 後に、テレビの普及で映画館が閑散となると、鷹羽鉱業労働組合の事務職員となる。
- 家族がカトリック教徒でメダイのネックレスをしているが、日曜はミサに出ず長崎で遊んでいる。戦時中、母や姉とともに被爆している。
- 賢将に想いを寄せ交際しているが、彼が本当は朝子に好意を寄せていることを知っている。
東京の主要人物
- 玲央(れお)
- 演 - 神木隆之介(二役)
- 歌舞伎町のホストクラブ「Heaven's Jail」で売れないホストとして生きる青年。鉄平と瓜二つの容貌をしている。
- 玲央は源氏名で、IKEGAYAの社員たちには母方の姓と組み合わせ「日下玲央(くさか れお)」と名乗る。
- 母子家庭だが母と別居状態で、父とは全く面識がない。
- 現状の不満に抗わず先の見えない日々の中、謎の老婦人いづみから「人生変えたくないか?」と呼びかけられる。
- 当初はいづみとの経済格差に苛立つが、裕福なはずのいづみが孤独であることを察し同情する。
- いづみ
- 演 - 宮本信子
- 現代と過去をつなぐキーパーソン。端島に縁があり、鉄平と面識がある謎の老婦人。
- 旧姓は出水で、朝子の後の姿。IKEGAYAの社長で資産家であり、息子と孫との3人暮らし。家政婦を雇っている。
- 家出して1週間にわたりビジネスホテルに滞在していた中、ウォーキング中の歌舞伎町で鉄平に瓜二つの玲央に突然プロポーズし、彼を端島へ連れていく。
- その後も玲央を気にかけ、マンションに押しかけ自宅に招き入れると、次期社長候補の第二秘書として雇う。
端島の人々
鉄平の家族(荒木家)
- 一平(いっぺい)
- 演 - 國村隼
- 鉄平と進平の父。ベテラン炭鉱員で班長。大酒飲みで喧嘩っ早い。何十年もの炭鉱労働で肺が弱り、週3日勤務しかできない。
- 鉄平が将来偉くなることを楽しみに大学に送り出すが、勝手に端島で就職したことを知り激怒する。
- ハル
- 演 - 中嶋朋子
- 鉄平と進平の母。頑固な一平を叱り飛ばし、息子たちに寄り添い支える。
- 一平との間に5人の子がいたが、長男の吉平を出征先のビルマで、長女の和子と次女の節子を疎開先の福岡の空襲で亡くしている。
百合子の家族(森家)
- 基人(もとひと)
- 演 - 桜井聖
- 百合子の父。鷹羽鉱業の職員。辰雄の部下として働いている。
- 寿美子(すみこ)
- 演 - 山本未來
- 百合子の母。戦時中、娘2人と浦上天主堂へ向かう途中に被爆する。
- 長年にわたり被爆の後遺症に苦しみ、カトリックに救いを求める。
朝子の家族(出水家)
- 照吉(しょうきち)
- 演 - 谷川昭一朗
- 朝子の父。銀座食堂の店主。感情や勢いで行動する癖がある。
- 梅子(うめこ)
- 演 - 赤間麻里子
- 朝子の母。しっかり者で家計を管理する。
- 竹男(たけお)
- 演 - 番家玖太(第1話 - 第5話・第10話)、番家天嵩(第6話 - )
- 朝子の弟。わんぱくでいたずら好き。
賢将の家族(古賀家)
- 辰雄(たつお)
- 演 - 沢村一樹
- 賢将の父。鷹羽鉱業の幹部職員。1943年から端島に赴任し、端島の石炭産業の存続に疑念を抱く中、廣田から炭鉱長を引き継ぐ。
- 妻と3人の息子がいたが、端島へ赴任後に程無くして離婚しており、邸宅に賢将と2人で暮らしている。
- 友人も一切作らず、炭鉱員の息子の鉄平と親しくする賢将に「彼らとおまえは違う」と説き、近づき過ぎないよう釘を刺す。
鷹羽鉱業
- 金太(きんた)、銀太(ぎんた)
- 演 - 阿部亮平、羽谷勝太
- 1955年に入島した炭鉱員のコンビ。前職では上司と部下。
- 炭鉱の稼ぎの良さを聞きつけ、銀太が金太を端島に誘っている。
- 北村(きたむら)、西村(にしむら)
- 演 - 中村シユン、池下重大
- ベテラン炭鉱員。一平の飲み仲間で週1回、荒木家で酒を酌み交わす。
- 鶴岡(つるおか)
- 演 - 生田俊平
- 若手炭鉱員。いじられキャラ。一平のリーダーシップに憧れ、若手同士だけでなく荒木家でも酒を酌み交わす。
- 飯田(いいだ)、米田(よねだ)
- 演 - 是近敦之、鬼倉龍大
- 中堅炭鉱員。銀座食堂の常連。
- 安井(やすい)
- 演 - 藤野政貴
- 若手炭鉱員。体が弱く、サボり癖がある。
- 後に、鷹羽鉱業労働組合の事務職員となる。
- 松木(まつき)、桜木(さくらぎ)
- 演 - 清谷春瑠、長谷川ティティ
- 若手炭鉱員。サボり癖があり、建屋で花札に興じている。
- 小鉄(こてつ)
- 演 - 若林時英
- 病気の母の治療費を稼ぎに端島に入島した新人炭鉱員。甘え上手で、人の懐に入るのが上手い。
- 正体は博多のヤクザで、組織からの命令でリナの命を狙っていた。
その他(端島)
- 和尚
- 演 - さだまさし
- 端島に唯一ある寺の和尚。島民からは「説教和尚」と呼ばれる。
- 宗教や老若男女に関係なく人の悩みを聞く。職員クラブの女子寮も管理している。
- 町子(まちこ)
- 演 - 映美くらら
- 職員クラブの管理人。
- リナが所持していた紹介状を偽造と知りつつも雇う。
東京
IKEGAYA株式会社
- 和馬(かずま)
- 演 - 尾美としのり(幼少期:二ノ宮陸登)
- 役員。妻と離婚し、息子とともに母いづみと同居している。
- 玲央がいづみの隠し孫ではないかと疑う。
- 鹿乃子(かのこ)
- 演 - 美保純(幼少期:髙取青依良)
- 役員。和馬の姉。いづみらの近所で暮らす。仕切りたがり、選民意識が強い。
- 雅彦(まさひこ)
- 演 - 宮崎吐夢
- 役員。堺家の主。鹿乃子の夫。穏やかな性格で、鹿乃子の尻に敷かれている。
- 澤田誠(さわだ まこと)
- 演 - 酒向芳
- 社長秘書。10年前、失業中にいづみに雇われている。玲央から「サワダージ」と呼ばれる。
- いづみに恩義を感じており、彼女の指示ならマネジメントから雑用まで何でもこなす。
Heaven's Jail
- ミカエル
- 演 - 内藤秀一郎
- ホストクラブのナンバー2。玲央や後輩ホストから「ミカさん」と呼ばれる。
- 売り掛け金を回収できない玲央に金を貸し、代わりに指名客が離れないよう囲い込む仕事を押し付ける。
- ライト
- 演 - 西垣匠
- 玲央の後輩ホスト。
- 友人でもあり、2人でルームシェアをしている。
その他(東京)
- 星也(せいや)
- 演 - 豆原一成(JO1)
- 和馬の一人息子。法学部を目指す浪人生。
- 千景(ちかげ)
- 演 - 片岡凜
- 鹿乃子と雅彦の一人娘。医学部に現役合格を果たしており、玲央から「医学部」と呼ばれる。
- 玲央に本営のタチの悪いホストと一緒にいるところを目撃され、400万円の売掛金があることが発覚する。
- アイリ
- 演 - 安斉星来
- 高級キャバクラのキャバ嬢。ミカエルの常連の指名客であったが、友人からの忠告で来店しなくなる。
- 玲央からは友人と見なされており、現状から抜け出せない者同士で共感し合っている。
ゲスト
第1話
- 廣田(ひろた)
- 演 - 渡辺憲吉(第2話・第3話)
- 鷹羽鉱業の炭鉱長。1952年に赴任。人柄が良く、山頂にある邸宅に誰でも招き入れていた。
- 鉄平の提案した「社宅割り当て得点制度」や中ノ島への桜の植樹を置き土産に承認し、1958年に島民に惜しまれながら端島を去る。
- 松原(まつばら)
- 演 - 大下ヒロト(第2話 - 第9話)
- 鷹羽鉱業の外勤職員。鉄平の先輩。
- 三島(みしま)
- 演 - 坪倉由幸
- 鉄鋼会社社長。鷹羽鉱業の取引相手。
- 体を触られ嫌がったリナからコップの水を浴びせられると彼女の頬を平手打ちし、「たかが端島の炭鉱の女風情」と暴言を吐く。
- 柏木(かしわぎ)
- 演 - 野二紀人
- 鷹羽鉱業の炭鉱員。
- タエコ、ヨシコ
- 演 - 中村真知子(第2話 - 第10話)、舟木幸(第2話 - 第4話・第6話・第7話)
- ハルと仲の良い主婦。タエコは炭鉱員・西村の妻。
- 店長
- 演 - 相田雄一郎
- Heaven's Jailの店長。
- サヤ
- 演 - 藤野詩音(第2話)
- 玲央の指名客。売り掛け金を残したまま姿を消す。
第2話
- 栄子(えいこ)
- 演 - 佐藤めぐみ
- 進平の妻。ヤサイブネで端島に渡り行商していたころ、出会った進平に見染められ結婚する。
- その後は島のゴミを集める仕事をしていたが、1953年秋の台風で波にさらわれ行方不明となる。
- 丸井夫妻、角田夫妻
- 演 - 伊住聰志、中里仁美、箱田暁史、上埜すみれ
- 鉱員住宅の住民。
- 空き部屋にどちらの家族が転居するかで言い争いとなる。家族部屋に独りで住む進平に不満を持つ。
- 大森(おおもり)
- 演 - 片桐はいり(第3話、第8話)
- 百合子が働く映画館「昭和館」の女性館長。
- 後に、島を訪れた夏八木を鉄平らに紹介するが、松映撮影所の映画監督から要注意と書かれた手紙を受け取る。
- 警部補
- 演 - 村田洋二郎
- 高島の派出所から端島に来た警察官。
- 台風が接近する中、長崎で預かった『宮本武蔵』の映画フィルムを鉄平に託す。
- 男性
- 演 - 西野大作
- 「高島・端島海底水道計画 海底水道プロジェクト」の参加者。
- 居眠りしていた賢将に、会議の結論が出たことを告げる。
- 若者
- 演 - 加来亮凪、柊木千愛
- 長崎の若者たち。街頭で百合子をスクエアダンスに誘う。
- アナウンサー
- 声 - 蓮見孝之(TBSアナウンサー)
- 台風の襲来を告げるラジオのアナウンサー。
- 花売り
- 演 - 木村はるか(第6話・第9話)
- 端島で花売りの商いをする女性。後に、朝子に頼まれていたコスモスの種を調達する。
- ホスト
- 演 - 西村成忠
第3話
- 夏八木(なつやぎ)
- 演 - 渋川清彦
- 端島に突如やってきた映画プロデューサーを名乗る男。大森から「夏八木ちゃん」と呼ばれる。
- 1948年ごろ、映画『燃ゆる孤島』の助監督として訪れており、続編を撮影すると告げ、島全体で出演者のオーディションを行う。
- 実際は撮影所を解雇されて借金があり、島内を物色する目的で入島し、共犯の男3人は捕まるが自身は労働組合の金を盗み姿を消す。
- 端島島内を撮影しており、そのフィルムがリナを追い詰めることになる。
- 尾高(おだか)
- 演 - 棚橋ナッツ(第5話・第10話)
- 鷹羽鉱業労働組合の組合長。
- 河上(かわかみ)
- 演 - 金子昇(第5話)
- 鷹羽鉱業労働組合の副組合長。
- 警察官
- 演 - 黒田浩史
- 端島の駐在警官。
- 男性
- 演 - 児島功一
- 炭鉱員。
- 部屋に忍び込み、テレビを盗み見していた竹男が金を盗んだと騒ぐ。
- 医者
- 演 - 三井善忠(第5話・第8話)
- 幼い朝子を赤痢と診断した端島の医者。
- ナレーター
- 声 - 松丸智子
- 諫早つつじ祭りを紹介するテレビの音声。
第4話
- 千鶴(ちづる)
- 演 - 竹井梨乃
- 百合子の姉。長崎の原爆投下で即死する。
- ヤクザ
- 演 - 山崎潤
- 博多のヤクザ。夏八木が撮影した端島の映像からリナを見付ける。
第6話
- 虎次郎(とらじろう)
- 演 - 前原瑞樹(第7話 - 第10話)
- 銀座食堂の若手料理人。後に朝子と結婚する。
- 社員
- 演 - 長友郁真
- IKEGAYA株式会社の社員。芝浦マンションの件でいづみと鹿乃子の板挟みになっている。
- 担当者
- 演 - 上村愛香
- いづみたちが訪れた「TAJIMA」の屋上緑化システム展示会の担当者。
- 市子(いちこ)
- 演 - 市原茉莉(第7話・第8話)
- 炭鉱員・鶴岡の妻。
第7話
- 石橋(いしばし)
- 演 - 山澤亮太
- 高島から応援に来たポンプ方の技術者。
- 誠(まこと)
- 演 - 小林昌樹(第8話 - 第10話)、脇坂寛太(第1話・第8話)
- 進平とリナの息子。
第8話
- 医師
- 演 - 森下亮
- 鉄平たちが誠を連れて行った長崎の医師。
- 林田
- 演 - 大滝明利
- いづみに虚偽の老年期認知症の診断を下した脳神経外科・内科クリニックの院長。雅彦の学友。
- 古賀孝明(こが こうめい)
- 演 - 滝藤賢一(幼少期:羽切琥汰朗)(第9話)
- 賢将と百合子の息子。東京在住。
第9話(最終話前編)
- 鋼市
- 演 - 三浦誠己
- ヤクザ。小鉄こと門野鉄の兄貴分。懲役中に連絡が途絶えた小鉄を捜しに端島にやってきた。
第10話(最終話後編)
- 山口
- 演 - 麻生祐未
- 晩年の鉄平を知る長崎市職員。
- 船長
- 演 - 栄信
- 玲央といづみを野母崎から端島まで案内した船の船長。
- 店主
- 演 - 坂田聡
- 店頭に非売品のギヤマンを飾る長崎の工芸品店の店主。
- 孝明の弟
- 演 - 房野晃士
- 賢将と百合子の次男。
スタッフ
- 脚本 - 野木亜紀子
- 音楽 - 佐藤直紀
- 主題歌 - King Gnu「ねっこ」
- 演出 - 塚原あゆ子、福田亮介、林啓史、府川亮介
- プロデュース - 新井順子、松本明子
- スーパーバイザー - 那須田淳、岡崎吉弘
- 編成 - 中井芳彦、後藤大希
- 制作協力 - NBC長崎放送
- 製作 - TBSスパークル、TBS
製作
企画
本作は1955年の長崎県・端島(軍艦島)と現代の東京を舞台に、70年にわたる愛、友情、家族の物語が描かれた作品で、端島は日本の高度経済成長期を支えた石炭産業の地であり、ドラマの時代背景の中心となっている。
プロデューサーの新井順子は、2018年に脚本の野木亜紀子と長崎旅行で端島を訪れた。当時はドラマ化を考えていなかったものの、島民の話や島の圧倒的な光景に心を動かされ、何か形にしたいという思いが芽生える。のちに、映画『ラストマイル』の完成後に設けられた野木、監督の塚原あゆ子と組んだドラマの企画の場で、長崎旅行のことを思い出した野木から「端島が舞台の物語なら日曜劇場になるのではないか」との発案のもと取材を開始し、1年をかけて本格的な企画が進められた。
キャスティング
キャスティングについては、各役に適した俳優が慎重に選ばれているが、主演の神木隆之介については早い段階で起用が決まった。新井は、彼の役者としてのスイッチの切り替えや自由な演技を評価している。
主人公・鉄平を取り巻く3人の女性のひとり・リナ役は、歌唱力と演技力が必要でキャスティングに難航したが、池田エライザが父親の出身地が端島近くという縁もあり出演に至った。杉咲花と土屋太鳳は、以前に新井のドラマに出演した経験から再びオファーされている。
鉄平の兄・進平役の斎藤工は、これまで新井が何度もオファーをかけたもののタイミングが合わず、本作で念願の起用となった。また、鉄平の親友・賢将役には脚本の野木から清水尋也が適任と推薦され、神木との年齢差も問題なく演じていると新井は評価している。さだまさしや宮本信子といったベテランも、作品の意図を伝えた上で欠かせない役としてオファーをかけ、快諾を得ている。
撮影
1950年代の端島の風景の再現は、CG技術が活用され、主な工夫として、島をいくつかのピースに分けてレゴブロックのように組み合わせ、全景をドローン撮影の実景と合成する手法が取られている。また、通常のグリーンバック撮影からのCG合成ではなく、先に作成した端島のCGを背景として、その角度に合わせて実際の撮影を行うことで、時間と予算の制約をクリアしている。この効率的な方法は、連続ドラマの制作スピードに適応させるための新しい試みであり、もし成功すれば今後の映像制作手法の先駆けとなる可能性があると期待されている。
階段のある端島銀座は全てセットで作られており、長期撮影に耐えられるよう頑丈に設計されている。実際の端島には緑がないため、ロケ地探しも困難で、ある校庭でのロケでは1日中草むしりをする必要があるなど、制作には多くの苦労があった。
第2話の台風のシーンの撮影では、端島銀座全体に雨を降らせる装置を1日がかりで設置している。また荒波を被るシーンでは、ドラム缶5つを使った装置を製作し、勢いのある荒波が演出されている。
家系図
- 進平と栄子の婚姻関係、存在は確認されるが氏名不詳の人物(辰雄の妻、和馬の妻、賢将の兄、孝明の弟と妻子、誠の妻子)は割愛。
放送日程
- 初回は21時 - 22時19分の25分拡大放送。
- 10月27日はSMBC日本シリーズ2024 第2戦(横浜DeNAベイスターズ×福岡ソフトバンクホークス)並びに第50回衆議院議員総選挙実施に伴う特別番組『決戦!緊急W中継 SMBC日本シリーズ2024×選挙の日』(17時45分 - 翌28日1時)放送のため、休止。
- 第2話は15分拡大並びに『SMBC日本シリーズ2024 第6戦 横浜DeNAベイスターズ×福岡ソフトバンクホークス』中継(17時45分 - 21時30分)のため30分繰り下げられ、21時30分 - 22時39分に放送された。
- 最終話は21時 - 22時50分の56分拡大放送。各種配信サービスおよびTVerでの見逃し配信ではディレクターズカット版として第9話・第10話に分けて配信された。
受賞
- ギャラクシー賞 2024年12月度月間賞 - 日曜劇場での受賞は『天皇の料理番』以来9年半ぶり
- 第122回ザテレビジョンドラマアカデミー賞
- 最優秀作品賞
- 主演男優賞(神木隆之介)
- 助演女優賞(杉咲花)
- 監督賞(塚原あゆ子、福田亮介、林啓史、府川亮介)
- ドラマソング賞(ねっこ / King Gnu)
脚注
注釈
出典
外部リンク
- 日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』|TBSテレビ
- 10月期日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』【公式】 (@umininemuru_tbs) - X(旧Twitter)
- 10月期日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』【公式】 (@umininemuru_tbs) - Instagram
- 10月期日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』【公式】 (@umininemuru_tbs) - TikTok
- 海に眠るダイヤモンド unofficial情報庫 | のぎといういきもの ≒ 野木亜紀子 - note




