キツネ属(キツネぞく、Vulpes)は、食肉目イヌ科に含まれる属。

分布

アフリカ大陸、北アメリカ大陸、ユーラシア大陸、日本

形態

最小種はフェネックギツネで体長30 - 40.7センチメートル、尾長15 - 30.5センチメートル、体重1 - 2キログラムと本属のみならずイヌ科最小種。尾は長く、ふさふさとした体毛で被われる。

頭骨の額は盛り上がらず、やや凹む。耳介は三角形の種が多い。収縮した瞳孔は針状。口吻は細長く尖る。歯列は切歯が上下6本、犬歯が上下2本、小臼歯が上下8本、大臼歯が上顎4本、下顎6本で計42本。肛門の周囲(肛門腺)や尾の基部背面(尾腺)にある臭腺が発達する。乳頭の数は6 - 12個。

分類

ホッキョクギツネのみでホッキョクギツネ属Alopex、フェネックギツネのみでフェネック属Fennecusを構成する説もあった

以下の分類・英名はMSW3(Wozencraft, 2005)および(増井, 1991)、和名は(増井, 1991)に従う。

  • Vulpes bengalensis ベンガルギツネ Bengal fox
  • Vulpes cana ブランフォードギツネ Blanford's fox
  • Vulpes chama ケープギツネ Cape fox
  • Vulpes corsac コサックギツネ Corsac fox
  • Vulpes ferrilata チベットスナギツネ Tibetan sand fox
  • Vulpes lagopus ホッキョクギツネ Arctic fox
  • Vulpes macrotis キットギツネ Kit fox(スイフトギツネの亜種とする説もあり)
  • Vulpes pallida オグロスナギツネ Pale fox
  • Vulpes rueppelli オジロスナギツネ Rüeppel's fox
  • Vulpes velox スイフトギツネ Swift fox
  • Vulpes vulpes アカギツネ Red fox
  • Vulpes zerda フェネックギツネ Fennec fox

生態

森林、草原、砂漠、ツンドラなどの様々な環境に生息する。少なくとも一部の種では家族群を形成したり、同じ巣穴の使用、子育てを手伝う個体の存在が確認されている。

食性は雑食、昆虫、鳥類、小型哺乳類、動物の死骸、果実などを食べる。小型哺乳類を跳躍し、上から押さえつけて捕えることもある。成獣は獲物を咥えたまま運搬し幼獣に与える。

繁殖形態は胎生。1回に1 - 25頭の幼獣を年に1回だけ産む。

人間との関係

毛皮目的や娯楽としての狩猟、狂犬病防止の駆除などにより生息数は減少している。

画像

参考文献

関連項目

  • イヌ科

ただいま北海道の実家に帰省中。すると窓の外には野生のキツネ🦊がいました。 病気の関係でキツネは触っちゃいけないといわれるけどけっこうキツネって

キツネの勘 スタンダード キツネ写真館

【生態について】フェネックギツネ(Fennec fox [Vulpes zerda])【哺乳類】

[2ページ目] 月別アーカイブ 2016年6月 キツネ写真館

キツネは犬?キツネの生息地やかわいい特徴をご紹介